「こころ」夏目漱石 理系が読む!【要点まとめ・レビュー】
こころ 夏目漱石
満足度 ★★☆☆☆
文学系の本の中で人間失格に続いて読んでみた本。
【要約】
○ 主要な登場人物
「私」「先生」「奥さん」「お嬢さん」「K」
「上」「中」「下」で分かれて書かれている。「上」「中」は私視点で、先生との出会いや、家族との関わりが描かれている。先生はずっと何か言いたがらない秘密を持っていた。「下」から先生の手紙に変わり、先生の過去が明らかになっていく。先生は昔、未亡人の奥さんの所に住み、そこには娘であるお嬢さんもいた。先生はKという友達を連れてきて、Kも一緒に住むようになる。いつの間にやら、Kがお嬢さんを好きになって仲良くしている所をみて、先生は自分の感情に嫉妬心のような違和感を覚える。そして、Kには黙ってお嬢さんを自分のものにしようとする。後にその事実を奥さんから聞かされたKは、生気を失って自殺をしてしまう。
【感想】
裏切られた経験から、先生は悪人を許せないといってたのに、いざという時には自分が悪人になってしまっている事に気付いてしまったこと。Kが精神的に向上心が無いものはバカだと言った言葉がそっくりそのまま自分にかえってきたこと。など、人間のこころの難しさを感じた。
正直、展開が遅く長く感じて、読み続けるのが結構きつかった。その分、背景や感情的な描写部分がじっくり描かれているのかもしれない。