シンリード@理系読書

理系大学院生による書評と読書感想文

「LIFE SHIFT」人生100年時代の生き方【要点まとめ・レビュー】

 LIFE SHIFT(ライフシフト) リンダ・グラットン,アンドリュー・スコット 著

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

満足度 ★★★★★ 

私はそろそろ本格的に就活が始まります。嫌でも人生について考えざるを得ない時期であるし,逆に人生にしっかりと目を向ける良い機会でもあると思います。本書は,今後を考える上で参考にしていきたい内容です。

【感想】

人生100年時代。今までの常識が通用しなくなる。本書では,現在60歳の世代(平均寿命:75歳),40歳の世代(平均寿命:85歳),20歳の世代(平均寿命:100歳),3つの世代について,それぞれとある3人の生き方を提示し,働き方の違いを痛感させてくれる。

人が100歳まで生きるようになれば働く期間も長くなる。今65歳で定年のところを80歳くらいまで働くのではないだろうか。これまでの人々の生き方は,3ステージであった。教育のステージ,仕事のステージ,引退のステージだ。仕事は終身雇用,引退後は年金,そんな生活はほぼ終わりを迎えている。年金なんて今後あてにならなくなるし,引退後に生きる時間も長くなるからよりお金も必要になる。そんな中本書では,マルチステージを生きる人生が描かれている。そこで大事にしたいのが有形の資産,無形の資産という考えだ。無形の資産の中には,生産性資産と活力資産,変身資産がある。マルチステージを生きる上でこれらのパラメータは自分を知るのに役立つと思う。私は,今まさに100歳まで生きる世代なので,もっと自らの選択肢も増やしてマルチステージでも生きる能力を付ける必要があると思った。そのためには,「知識を得るのは普通,知識をどう使って体験したか」や「何を知っているかでなく,どのように知っているか」といった考えや,健康,人脈なども大事にしたい。働く場所においても,自分の生産性や活力が育めるという点でも考えて行く必要があると感じた。