シンリード@理系読書

理系大学院生による書評と読書感想文

「チーズはどこえ消えた?」薄い本にかなり詰まってます【要点まとめ・レビュー】

チーズはどこえ消えた?スペンサー ジョンソン著

チーズはどこへ消えた?

満足度 ★★★★☆

とても薄くてさっと読めるのに,内容が詰まった本です。

【感想】

本書は2匹のネズミと2人の小人がチーズを探して迷路に入り込む物語である。チーズを探し求めるにあたって,この4体それぞれの動きや考えが異なる。この4体を見て,自分が現在どの子に近いか,逆にどの子のようになりたいか,そのためにはどのような行動をすべきか考えさせられました。私は本書を読んで,今ある現状に慣れきって,日々の周り変化の探知に乏しい自分を感じた。もし急に安定な暮らしがなくなったならば,自分はすぐ動き出せるのか。いや,受け入れるのにすら時間がかかり中々動き出せないと思う。新しい方向に進めば新しいチーズが見つかり,古いチーズに早く見切りをつければ新しいチーズが見つかる,早く気付けば大きな変化に適応できる。まさにそのとおりだと思う。しかし,動き出すのには怖さもある。そこで私が印象的であったのは,「もし恐怖がなかったら何をするだろう」という言葉だ。恐怖を乗り越えれば楽な気持ちになり,楽しむことができる。そしたら自分の進路を変えることも容易になる。今後は,迷った時に一度「もし恐怖がなかったら自分はどの選択をするか」を考えてみたいと思った。本書を読んで,変化は起きるものだと受け入れ,予期→探知→適応→変化→楽しむ,といった意識を持って,進んですばやく変化していくことが,人生の楽しみにも繋がるのではないかと感じた。