シンリード@理系読書

理系大学院生による書評と読書感想文

「スタンフォード式 疲れない体」疲労無くなれば勝ちでしょ【要点まとめ・レビュー】

スタンフォード式 疲れない体  山田知生 著

スタンフォード式 疲れない体

満足度 ★★★★☆ 

疲れない体があるなら、手に入れるしか無い。疲労をマネジメントしよう。

【本書概要&感想】

疲労は筋肉だけでなく神経のコンディションの悪さも相まって、体の機能に障害が発生している状態である。神経には自律神経と中枢神経があり、司令塔は脳である。脳からの司令が思うどおりに伝わらないことが疲労とも言える。本書では、脳疲労を防ぐためにまず中枢神経にアプローチしている。

疲れやすい体の特徴は、体の歪みである。歪みがあると中枢神経が乱れてしまい、余計なエネルギーを消耗してしまう。そこで、疲労予防として正しい姿勢を手に入れるために必須なのがIAP呼吸法。腹式呼吸とは違い腹圧呼吸である。これにより、体の外側と内側両方から力がかかり、体内の圧力が上がって体の中心が安定する。そして、血中酸素濃度も上がる。筋トレでは外側からしか力がかからないのがIAP呼吸法との大きな違いである。

また、いかに回復するかにも書かれている。まず日中に体を軽く動かしたほうが良いという。血液の流れが促進されるのと、日中に交感神経が優位になることで夜間には副交感神経優位となり、リカバリーされやすくなる。さらに、運動前後にやるべき事や、座っている時専用、目や肩など部分的な回復にも使えるエクササイズなど具体的に書かれている。他にも、怪我に使える方法や食事術についても書かれていた。

とにかく姿勢が大事ということで、耳と方が一直線になっているか、肩と胸・鼻と肩甲骨を結んだラインがきれいなXのラインを描いているか、座るときは肩甲骨を寄せるようになどは常に意識していきたい。現代はスマホによって下を向くことで姿勢が崩れることが多くなってきているということで、多くの人が注意しなければならないと感じた。